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：昨日はどうだった？
　ちゃんと会えた？
：うん
　会えたよ
：バイト、いい感じだった？
：びみょう
：微妙なんだ。
　なんかあった？
：カリン、悪い子だった


「今も外にいるの？」
「雨じゃん！　今日は外でないよ」
「カリンに何か言われた？」
「どうかな。
　カリンにってわけじゃないけど」
「えらい人？」
「うん」
「三人で会ったの？」
「ううん」
「違うんだ？」
「四人だよ」
「えらい人って二人だったんだ」
「うん」
「なんかあったの？」
「どだろ。あった、かなぁ」
「したの？」
「えっち？」
「うん」
「うん」
「そか……。
　そういうバイトなの？」
「それはどうでしょう？」
「どうなの？」
「ないしょ」
「どこに行ったの？」
「えらい人のとこ」
「カリンも？」
「うん。
　カリン、そこに住んでるんだって」
「えらい人のお家？」
「あたし、悪いことしてるの？」
「そうなの？」
「してるよ、きっと」
「なんで？」
「チバ怖いもん」
「怖いの？」
「チバに怒られてる気になる」
「怒ってないよ？」
「うん」
「心配してるだけ」
「一緒だよ。
　カリンは悪い子だったよ。
　でもあたしも悪い子なんだって。
　平気でしょって。学校なんていいじゃんって。
　もっと勉強になることがあるって」
「間違ってるよ？」
「でもアイリ、悪い子だからもう一緒だって。
　カリンと一緒なんだって」
「間違ってるよ、アイリ」
「一緒だよ。わかったんだ」
「でも、いやなんでしょ？」
「いやだよ！
　どうしてこんなになっちゃったんだろう？
　もうやだよ！　もうやめたい」