電車の中で、
 恥ずかしい話を思い付く。
 いつも通り、携帯でメモを取る。
 でも小説ではないな、これ。


 私的な日記なので、
 何を書いても自由ではあるけれど、
 ちょっとどうなんだろう?
 もし、私の書いてきた文章に
 作風なんてものがあるとしたら、
 明らかに外れている。
 そりゃもうガッツリ、
 外れている。


 でもまあ、
 私が書いた文章であるのは確かだし、
 あくまで日記だし、
 という言い訳のもと
 載せる事にする。
 (ある意味、今日の日記の題に対する答えだし……)


 もし見る人は、
 引かないように!
 あくまで日記の一部です!
 ではいきます!




『お花畑に行こう』


「誰だよ、お花畑行きたいとか言ったの!」
「はい! はいい!」
「はいは一回でいい」
「お花、きれいだよ? ヒロ、キライなの?」
「う……、嫌いじゃないよ」
「そーだよねー! お花、きれいだもんねー!」
「それでいいのか? ヒロ」
「ほっとけ!」
「まりん、つかれたー! おんぶして!」
「おいい!! まりんが行きたいとか言い出したんだろ!? あるけ!」
「……とか言いながら、なんだその体勢は?」
「ヒロやさしいー! だいすき!」
「あ……ッ! く、首はやめろ! バカまりん!」
「まりん、それは卑怯だぞ」
「かりんもする?」
「む……」
「ちょ! あッ! するのかよ!?」
「えへへ〜!」
「………」
「バカ! お、おかしいだろ! やめ……、あ!」
「ヒロ、かわいいー!」
「なんだ、こういう事がしたかっただけか? まりん」
「ね……、あ! ゆるし……!」
「もすこしだね」
「もう……!」
「お」
「――ッ!」
「なんだ。今日は早いな、ヒロ」
「はやいね〜」
「うう……」
「う?」
「怒ったのか? ヒロ」
「なんだよ! あたしばっかいじめて!」
「いじめてないよー?」
「そうだな、愛情表現だ」
「もういやだ! 帰る!」
「えー! まだお花見てないー!」
「そうだ、ヒロ。まだ目的を達成してない」
「知るか! 帰るったら帰る!」
「あ!」
「む?」
「おはなー!!」
「おい! いきなり走るな、バカまりん!」
「ヒロー! 来ないのかー?」
「お前もかよ! 待て、かりんー!」
「着いたー!」
「やっと着いたな。よかったな、ヒロ」
「あたし? あたしは別に……」
「ねえこれ、ヒロに似合いそう!」
「ほらヒロ、少しかがめ」
「おめでとう〜!」
「おめでとう、ヒロ」
「な、ななななんだ!?」
「誕生日プレゼントだ」
「そうだよ〜! おめでとう、ヒロ!」
「花、好きなんだろう?」
「は? き、嫌いじゃないけど……」
「お花畑行きたいって、前、日記に書いてたよね」
「ああ、書いてたな」
「にッ! う、うああああ! 読んだのか!? 読んだのかああ!?」
「前から読んでるよね」
「ああ、ヒロは素直じゃないからな」
「いやだあああ! うわああああ!」
「ヒロ、どこへ行く?」
「おめでとう、ヒロ〜!」
「そうだ。もっと喜べ、ヒロ」
「うわあああああん! 死んでやるうう!」
「ヒロ〜! 大好きだよ〜!」
「ああ、愛してるぞ。ヒロ」